グループホーム

父方の祖母のグループホームへ行ってきた。 私のことも母のことも父のことですら誰が誰だかわかってないけど元気そうで良かった。 息子が来ては文句ばかり言っているんですって息子の前で言っていた。 私は新しく入ってきたからマッサージは他の人に譲るのだ、と言いながら靴は来た頃から履いている10年物だった。 週に2回は行っている足のマッサージも数ヶ月に一度、前はお茶も出してくれなくて水だった、など、支離滅裂とはまさにこのこと。
祖母は料理が上手かった。 最近よく、昔、そう、小学生の頃、祖母と二人でずんだ餅を作ったことを思い出す。 近所のゆりストアまで枝豆買いに行って、両親が迎えに来るまで一緒に料理をした、そんなささやかな思い出。 それと同時に、最後の二人での思い出も料理だったと思い返す。 仕事帰りに新百合の家へ行って、二人で台所に並んできんぴらごぼうを作った。 もう3年前になる。 既にその頃にはアルツハイマーを発症していて、私が夜行くからねって言ってあったのに夕ごはん作ってなくて、くたくたなのにとうんざりしながら台所に立った。 でも、祖母は認知症が進んでも相変わらず優しくて、私の作った料理をおいしいおいしいと褒めてくれた。 昔ずんだ餅を作った時も褒めてくれたなあ、と思い出したのを覚えている。
今、ホームの通信みたいな紙には、ほかの入居者さんと言い争いをしたりしていると書いてあるけれど、私たちが行くと、昔と変わらず穏やかで優しくて、とてもそんな姿は想像がつかない。 人は変わってしまうのだろうか。
でも、しあわせな思い出があるというのは良いことだなあと思う。 ささやかだけど、あたたかくてやさしい時間、忘れたくないと思う。
なんて、ちょっとおセンチな気分になったりして。 ああ、ばななさんのキッチンが読みたいな。 この本には、続編と別の短編も含めて、手の込んだ料理からコンビニのおでん、ミスドのカフェオレまで、たくさんおいしい料理が出てくる。 おいしいものは人を幸せにする、元気にする。 同じ食べ物を一緒に食べることで、思い出を共有する。 それって素敵なことだと思うのだ。 それに、余談だけど、私とみかげって、ちょっと似てる。 多分、本質的なところで。
あー、なんかまとまらなくなってきた。 おしまい!